音声機能付きネットワークカメラでできること

ネットワークカメラというと、映像を確認・録画するための機器というイメージが強いかもしれません。しかし、機能によってはマイクやスピーカーを備えることによって、映像だけでなく音声も活用できます。
本記事では、音声機能付きネットワークカメラの仕組みやできること、具体的な活用例、導入前に確認したいポイントについて分かりやすく解説します。
音声機能付きネットワークカメラとは
ネットワークカメラの中には、映像だけでなく周囲の音声を記録したり、音声を届けたりできる製品があります。映像に音声が加わることで、トラブル発生時の状況をより詳しく確認したり、離れた場所から声をかけたり、警告音やアナウンスを流したりと、一般的なネットワークカメラよりも幅広い用途に活用できます。
ネットワークカメラにおける「音声入力・出力」
ネットワークカメラの音声機能は、大きく「音声入力」と「音声出力」に分けられます。
音声入力とは、カメラの周囲で発生している音をマイクで拾い、映像とともに記録する機能です。一方、音声出力は、スピーカーを使ってカメラの設置場所へ音声を届ける機能です。警告音や録音済みのアナウンスを流すほか、遠隔地にいる人がその場にいる人へ直接声をかけるといった使い方もできます。
音声入力と出力の両方に対応している場合は、インターホンのように双方向で会話することも可能です。
音声機能を利用するためのマイクとスピーカー
音声入力には「マイク」、音声出力には「スピーカー」が必要です。
種類によっては本体にマイクやスピーカーが内蔵されている製品もあれば、外部機器を接続して音声機能を利用する製品もあります。
音声を記録したいのか、声掛けやアナウンスまで行いたいのかによって必要な機能が変わるため、導入目的に合わせて確認することが大切です。

音声機能があることでできること
音声機能を搭載することで、ネットワークカメラは単に映像を記録するのではなく、周囲の状況をより詳しく把握したり、現場へ働きかけたりするための機器として活用できます。
ここでは、代表的な機能を紹介します。
映像と音声を一緒に記録する
マイクを搭載したネットワークカメラでは、映像だけでなく周囲の音声もあわせて記録できます。
例えば店舗でトラブルが発生した場合、映像だけでは当事者同士がどのようなやり取りをしていたのか分からないことがあります。音声も記録されていれば、会話や物音などから当時の状況を確認するための情報を増やすことができます。
また、カメラの撮影範囲外で起きた出来事であっても、衝突音や大きな声などが記録されていれば、状況を把握する手がかりになる場合があります。
映像と音声の両方を残すことで、記録できる情報の幅を広げられることが大きなメリットです。
離れた場所からリアルタイムに声をかける
音声出力に対応したカメラやスピーカーを利用すれば、離れた場所からカメラの設置場所へ音声を届けることができます。
さらに、マイクとスピーカーの両方を利用できる環境であれば、現場の音声を聞きながら会話することもできます。
製品によっては、同時に双方が話せる「全二重通信」と、交互に音声を送る「半二重通信」があるため、会話用途で導入する場合は通信方式も確認しておくとよいでしょう。
双方向通信とは?「全二重通信」と「半二重通信」の違いは?
警告音やアナウンスを流す
スピーカーを組み合わせることで、サイレンや警告音、あらかじめ録音したアナウンスなどを流すこともできます。
AIによる映像解析などと組み合わせれば、人や車両など特定の対象を検知したことをきっかけに、自動で音声を再生するシステムを構築することも可能です。
監視するだけでなく、その場にいる人へ直接注意を促せるため、事故やトラブルを未然に防ぐ用途にも活用できます。
音を検知して録画を開始する
音声機能に対応したネットワークカメラの中には、周囲で発生した音を検知できる製品もあります。
例えば、物が壊れる音や大きな声など、設定した条件に該当する音を検知した際に録画を開始したり、管理者へ通知したりする運用が可能です。
人や物の動きを捉える「動体検知」では、カメラの撮影範囲外で発生した出来事を検知できない場合があります。一方、音を利用することで、映像だけでは捉えにくい異変に気付ける可能性があります。
動体検知とは? 対応機種や設定方法をご紹介!

様々な現場での活用例
音声機能は、防犯だけに利用されるものではありません。
工場や駐車場、オフィス、店舗、住宅など、利用する場所によってさまざまな活用方法があります。
工場|危険区域への侵入防止対策
工場では身の危険を伴う区域が多くあります。
そういった危険を事前に察知し、回避するために音声機能付きのカメラが役立ちます。
カメラと音声機能を組み合わせることによって、工場内の危険区域に入ってしまった人をアラートで気づかせ、管理者に通知したり、人に気づかずにフォークリフトが接近した際にアラートを出すことも可能です。
駐車場|出庫時の歩行者への注意喚起
駐車場では、車両の出口付近で歩行者と車が接近するケースがあります。
こうした場所では、スピーカーを組み合わせ、車両が出口へ近づいた際に歩行者へ注意を促すことができます。
カメラを事故発生後の確認だけに使うのではなく、音声による注意喚起と組み合わせることで、事故防止を支援するシステムとして活用できます。
オフィス・受付|来訪者との遠隔対応
ネットワークカメラの映像と双方向音声を組み合わせれば、受付を遠隔化することもできます。
例えば、来訪者が受付に来た際、別室や離れた拠点にいる担当者がカメラで相手を確認しながら、「担当者をお呼びしますので、そのままお待ちください」と案内できます。
受付にスタッフを常駐させる必要がないため、少人数のオフィスや複数拠点を管理している企業にも適しています。
映像による本人確認と音声によるコミュニケーションを組み合わせることで、離れた場所からでもスムーズな来訪者対応が可能になります。
店舗・施設|トラブル発生時の状況確認
店舗や商業施設では、接客中のトラブルや事故などが発生した際の状況確認に音声付きの映像を活用できます。
映像だけの場合、誰が何をしていたのかは確認できても、どのような会話があったのかまでは分かりません。
音声もあわせて記録しておくことで、当時の状況を多角的に確認できるようになります。
また、カメラに映っていない場所でトラブルが発生した場合でも、大きな声や物音などが手がかりとなる可能性があります。
防犯カメラを使った音声録音の方法やメリットを解説!
住宅|子どもやペットの様子を音でも確認
家庭用の見守りカメラでも音声機能は活用できます。
外出先からスマートフォンで映像を見るだけでなく、部屋の音を確認できれば、子どもの泣き声やペットの鳴き声などから様子の変化に気付くことができます。
さらにスピーカーを備えたカメラであれば、外出先から子どもへ声をかけたり、ペットへ呼びかけたりすることもできます。
映像を見るだけの見守りから、音を確認したりコミュニケーションを取ったりできる見守りへと用途を広げられます。

導入前に確認したいポイント
音声機能を利用したい場合は、「音声対応」と書かれているだけで製品を選ぶのではなく、目的に合った機能を備えているか確認することが重要です。
マイク・スピーカーが内蔵されているか
まず確認したいのが、マイクやスピーカーの有無です。
「音声対応」のネットワークカメラであっても、すべての製品にマイクとスピーカーの両方が内蔵されているとは限りません。
例えば、
- マイクのみ内蔵している
- マイクとスピーカーの両方を内蔵している
- マイク・スピーカー用の外部接続端子を備えている
など、製品によって仕様が異なります。
「音声付きで録画したい」のであればマイク、「遠隔から声をかけたい」のであればスピーカーが必要です。双方向で会話したい場合は、入力・出力の両方に対応しているか確認しましょう。
カメラだけじゃない!!AXISのスピーカーとドアステーション
設置環境に適した音声性能か
音声の聞き取りやすさは、カメラやマイクの性能だけでなく設置環境にも左右されます。
例えば、交通量の多い道路沿いや機械が稼働している工場などでは周囲の騒音が大きいため、必要な音を聞き取りにくくなる場合があります。
反対に、警告やアナウンスを流す場合は、設置場所の広さや周囲の騒音を考慮し、必要な範囲まで十分に音が届くスピーカーを選ぶ必要があります。
屋外で使用する場合には、音声性能だけでなく、防水・防塵性能など設置環境への対応も確認しておきましょう。
音声機能は後から追加することもできる
使用しているネットワークカメラにマイクやスピーカーが内蔵されていなくても、システム構成によっては音声機能を後から追加できる場合があります。
例えば、音声入力端子を備えたカメラであれば外部マイクを接続したり、ネットワークスピーカーをカメラシステムと連携させて警告やアナウンスを行ったりする方法があります。
ただし、外部マイク・スピーカーへの対応状況は製品によって異なります。既存設備へ音声機能を追加する場合は、使用しているカメラやシステムの仕様を確認した上で機器を選定しましょう。
AXIS T61 Audio and I/O Interface Series:音声およびI/OをAxisカメラにシームレスに追加する
双方向音声や内蔵マイクを利用でき、映像と音声の録画や音声分析に対応します。また、外部スピーカーやセンサーと接続することで、音声の再生やアラームの作動なども可能です。
音声機能付きネットワークカメラの製品例
ここまでご紹介してきた特長を踏まえても、実際にカメラを選ぶとなると選択肢が多くて悩んでしまうもの。
そこで、おすすめの音声機能付きネットワークカメラをご紹介します。
AXIS M1135 Mk II Box Camera:手頃な価格の2メガピクセル監視
内蔵マイクを搭載しており、映像とあわせて周囲の音声を録音することができます。
また、LightfinderやForensic WDRにより、暗い場所や明暗差の大きい環境でも鮮明な映像を撮影できます。
AXIS M5075-G PTZ Camera:5倍光学ズーム、ワイヤレスI/O搭載の手のひらサイズのPTZカメラ
マイクを内蔵しており、周囲の音声を取得できるほか、悲鳴やガラス破損などを検知する音声分析にも対応しています。
広範囲を見渡せるPTZ機能と音声機能を組み合わせることで、小規模な店舗や施設などの監視に活用できます。
FD9368-HTV:2MP屋外対応ドーム型ネットワークカメラ
マイクを内蔵しており、映像とあわせて周囲の音声を取得できる一方向オーディオに対応しています。
また、最大30mの赤外線照射やIP66/IP67の防水・防塵性能を備えており、夜間や屋外での監視にも活用できます。
i-PRO WV-U21302-V3:2MP屋内用ドーム型ネットワークカメラ
マイクを内蔵しており、映像とあわせて音声を記録できるほか、大きな音を検知して自動で映像を記録する音検知機能も備えています。
また、3.2倍光学ズームや画像補正機能を搭載しており、さまざまな屋内環境での監視に活用できます。
まとめ
- 音声機能付きネットワークカメラでは、映像と一緒に音声を記録したり、離れた場所から声をかけたりできます。
- 音声機能を活用することで、トラブル時の状況確認や見守り、注意喚起、遠隔対応など幅広い用途に利用できます。
- カメラ本体に音声機能がなくても、対応機種であれば外部マイクやスピーカーを接続して機能を追加できる場合があります。
いかがでしたか?
音声機能を活用することで、ネットワークカメラの使い方をさらに広げられることがお分かりいただけたと思います。
本記事へのご質問や、実際にネットワークカメラの購入・設置をご検討の際には、ぜひお気軽にシステム・ケイまでお問い合わせください!
最後までお読みいただき、ありがとうございました。





