赤外線カメラについて、機能やメリットをご紹介!

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

基礎知識 —

こんにちは!
ネットワークカメラとIP監視カメラシステムのシステム・ケイです。

倉庫など明かりの無い部屋や、街灯の光が届かない路地裏など、夜の暗闇の中でも映像の撮影を可能にするのが「夜間撮影機能」。
以前、監視カメラの夜間撮影機能には「微光監視型」と「赤外線暗視型」の2種類があるということをこちらの記事でご紹介しました。

→防犯カメラを夜間向けに設置するなら知っておきたいポイント

今回はその中でも赤外線暗視型、「赤外線照明付き監視カメラ」についてのご紹介です。
赤外線照明付き監視カメラの基本知識やメリット、注意点についてお話します!

真っ暗でも撮影が可能!赤外線照明付き監視カメラはすごい!

 

監視カメラの赤外線照明とは?

通常、監視カメラは明かりのない真っ暗闇の中では撮影をすることができません。
そんな暗闇の中でも鮮明な映像を撮影できるのが赤外線暗視型の監視カメラです。

監視カメラに人間の目には見えない特殊な光「赤外線」を照射するLEDライトが付いており、赤外線の光で周囲をライトアップして撮影をすることができます。

赤外線は波長によって近赤外線、中赤外線、遠赤外線の3つに分かれますが、監視カメラでは赤外線の中でも人の目に見える光に近い特性を持つ近赤外線が主に使われます。
昼間の間は通常撮影を行い、夕方や夜間など一定以上の暗さになるとセンサーでスイッチが入り赤外線照明が始まります。

赤外線照明で照らすことによって、全く明かりのない真っ暗闇の中でも肉眼に近い鮮明な映像を撮影することができるのです。

赤外線照明付きカメラでの撮影は白黒映像となりますが、最近はカラーで撮影できる最新機種も登場しています。

夜の商店街

赤外線照明付き監視カメラは、夜間撮影機能付きの監視カメラの中でも全く明かりのない場所での撮影ができるというのが大きなメリットです。

夜間の店先や倉庫周り、駐車場など通常は明かりがない場所の監視も問題なく行うことができます。

少ない明かりを拾って撮影できる超高感度の微光監視型カメラもありますが、性能が高ければ高いほど価格も高く、現時点は赤外線照明付き監視カメラの方が主流であると言えます。
赤外線照明は少ない電力で広範囲を照らすことができるのもメリットです。

また、赤外線の光は人間の目には見えないため、人通りの多いところで照射したとしても気づかれたり周りに迷惑をかけたりせずに撮影することができます。
監視カメラを目立たせずに設置したい場合にも最適です。

 

暗闇でもバッチリ撮影 赤外線照明の性能

実際に赤外線照明がどれ程の性能を持っているのか検証をしてみました。
使用するカメラAXIS P1448-LEは赤外線照明を内蔵しており、屋外設置が可能な4K撮影に対応したカメラです。

AXIS P1448-LEは現在、製造を終了しており、AXIS P1468-LEが後継機種となります。
後継機種の性能については後述しておりますので、是非参考にしてください!


AXIS P1468-LEの製品ページ

昼間の室内を撮影

日中明るい時間帯の室内を撮影した場合

十分な明るさがあるため、室内が鮮明に撮影されます。

夜間室内撮影(赤外線照明オフ、ナイトモード無効)

夜中の映像、赤外線照明をオフにし、かつナイトモードを無効にした画像

窓からの街灯光だけが僅かに見えますが、棚に置いてある物は判別できません。

上記夜間撮影(ナイトモード有効、赤外線照明オン)

ナイトモードを有効にし、赤外線照明をオンにした画像

白黒映像になりますが、昼間の時間帯と同様に室内が鮮明に確認できます。
赤外線照明はカメラ内蔵タイプ以外に、屋外に設置可能な単体の赤外線照明もありますので是非ご相談ください。

 

現在売り出し中の赤外線照明付き監視カメラを紹介!

暗闇でも鮮明な映像を撮影出来る高性能赤外線カメラを紹介します!

AXIS P1468-LE:4K撮影に対応したカメラ

P1468-LE


AXIS社の製品です。AXIS P1468-LEは、AIによる高度な分析能力と4K撮影に対応した優れた画質を提供します。
サイバーセキュリティ機能が組み込まれているこの堅牢な屋外対応カメラは、様々な場面に適用できます。
また、耐衝撃性および耐候性に優れているので、場所を問わず活躍します。

詳細ページはこちら

赤外線照明付き監視カメラの相場や注意点を確認!

夜間の撮影などに大きな威力を発揮する赤外線照明付き監視カメラ。

注意すべきポイントは、赤外線の照射範囲によって撮影範囲が決まるため、赤外線の光が届かない場所は撮影することができない点です。

赤外線の照射範囲は一般的なカメラで15m程度、広い範囲を監視する目的を持つ野外設置用の赤外線照明付き監視カメラでも25~30m程度がほとんどです。
実際に撮影できるのは記載の最大照射範囲の半分程度と思っておくのが安全です。

さらに赤外線を照射するLEDライトにも寿命があります。
LEDライトは長寿命と言われていますが一般的には監視カメラ自体の寿命よりは短く、ライトが切れると交換しなくてはいけません。
機種によってはLEDライトだけの交換は不可能なものもあり、LEDライトが切れる=夜間監視カメラとして機能しない という場合もあります。

また赤外線の光は目に見えないため、光で不審者を威嚇する防犯灯としての役割は果たせないですね。

価格相場は監視カメラの耐久性やその他の機能にもより、安いものでは1万円程度、高いものでは10万円以上と幅があります。
設置場所やどんな用途で設置するのかによって機種を選ぶようにしましょう。

 

赤外線カメラの反射対策

赤外線カメラの映像を確認すると、映像の一部が白飛びしてしまっていることがあるかもしれません。
そこで、白飛びしてしまう原因と対策について紹介していきます。

パソコンの前で疑問符

通常の監視カメラは、レンズについた汚れやレンズ内部の結露によって映像が白飛びしてしまうことがあります。赤外線カメラについても同じ理由で白飛びしてしまうことがありますが、赤外線機能を使用している間は、赤外線が反射することにより白飛びしてしまいます。

赤外線は非常に反射しやすい性質を持っています。特に白色に反射しやすい傾向があるため、白い服装をしている人や物が映像に映ると、その周りが白飛びしてしまうことがあります。また、夜間以外にも白飛びしてしまう場合、「最低照度」という指標が原因かもしれません。最低照度の値は「ルクス」という単位で表されます。

一般的に赤外線カメラは光の強さを感知して、自動的に赤外線機能のオンオフを切り替えます。最低照度の値が低ければ低い程、暗くなっても赤外線機能がオフのままカラー撮影をすることができます。つまり、白飛びの原因の一つである赤外線そのものを出す時間を少なくできれば、白飛びを減らすことができるでしょう。
そこで、最低照度が重要になります。

最低照度(最低被写体照度)とは、数値が低ければ低いほど、暗い中でも撮影をすることができます。
単位はルクス(Lux)で表され、値が高いと明るく、低いと暗いというものです。(値が0だと暗闇を指します。)

以下のサイトではより詳細に最低照度について紹介されています。
ぜひ今後の監視カメラ選びの参考にしてみてください!


最低照度(最低被写体照度)とは?カメラと照度の関係性を知りましょう!

 

まとめ

  • 監視カメラの赤外線照明とは、LEDライトで照射した赤外線の光で周りをライトアップし、全くの暗闇の中でも撮影をすることができる機能です。赤外線の光は人間の目には見えません。
  • 注意したいのは赤外線の光が届かないところは撮影することができないという点です。照射範囲は広いものでも最大25〜30m程度で、実際に鮮明に撮影できるのはその半分程度の距離と言われています。また、LEDランプは監視カメラよりも先に寿命が来ることが多く、寿命が切れると交換しなくてはいけません。
  • 赤外線照明では少ない電力で広範囲を照らすことができるのがメリットです。赤外線は強い光ですが人間の目に見えない光のため、赤外線の光で近隣の人に迷惑をかけることはありません。
  • 最低照度の値が低ければ低い程、暗くなっても赤外線機能がオフのままカラー撮影をすることができるため、白飛びする機会を減らすことができるでしょう。


赤外線照明付き監視カメラについて、おわかりいただけましたか?
複雑でよくわからないと思われた方もいるかもしれません。
ご相談承りますので、システム・ケイまでお気軽にお問い合わせください!

▼関連するリンク▼
■AXIS P1468-LE
■IRカットフィルターとは?監視カメラにおける役割や機能
■防犯カメラを夜間向けに設置するなら知っておきたいポイント
■最低照度(最低被写体照度)とは?カメラと照度の関係性を知りましょう!

赤外線カメラについて、機能やメリットをご紹介!のお問い合わせ

お問い合わせ