防犯カメラのフレームレート。最適な設定値や注意すべき点は?

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基礎知識 —

こんにちは! ネットワークカメラとIP監視カメラシステムのシステム・ケイです。
防犯監視カメラやデジタルカメラなどに登場する設定「フレームレート」ってご存知ですか?
滑らかな映像を撮影するために必要な設定です。
しかし、実は滑らかに撮れるほどいいというわけではないのです。
今回の記事では、防犯カメラのフレームレート設定の必要性や、用途別にどのような設定をすればよいか、お話します。

防犯カメラ画像

フレームレートとは?

動画はパラパラ漫画のように多数の静止画を繋ぎ合わせて動く映像を作っています。
フレームレートとは、1秒間に撮影できる静止画の「コマ数」のことです。

動画ではコマのことをフレームと呼びます。
フレームレートの単位はfps。「frames-per-second」の略で、直訳するとそのまま「秒当たりのフレーム」です。
1秒当たり1コマの静止画で構成される映像は1fps、1秒当たり30コマの静止画で構成されている映像は30fpsとなります。
30fpsのようにフレームレートが高いと滑らかな動画になり、
1fpsのようにフレームレートが低いとカクカクとした動きの動画になるのです。

下の動画は実際にフレームレートを色々な数値に設定して撮影した監視カメラの映像です。
フレームレートが大きいほど滑らかになり、小さいほどカクカクしているのがわかりますね。

人間の目で見えている映像はおよそ60fps程度と言われています。
個人差はありますが、防犯監視カメラやデジタルカメラで撮影した映像も30fpsあれば違和感なく見え、
60fpsではより自然な動きの映像に見えます。

身近なフレームレートの例

映像の例 フレームレート
テレビ およそ30fps(29.97fps)
映画 およそ24fps(23.98fps)
テレビゲーム およそ60fps
youtube(推奨) 24~60fps

適切な防犯カメラのフレームレート設定が必要な理由って?

「カクカクの映像よりは滑らかな映像の方が良いのでは?」「いざと言うときに詳細に確認できるように、
少しでもフレームレートを高く設定しておいた方がいいのではないか?」と思う方もいるかもしれません。
しかし、フレームレートは高ければ高いほど良いとは限りません。

撮影データのサイズが大きくなる

高いフレームレート設定で映像を撮影するということは、同じ時間の録画映像に対して多い情報量が含まれるということ。
撮影データのサイズが大きくなってしまいます。
30fpsの映像と60fpsの映像では、単純にデータ量はおよそ2倍!
ハードディスクなどの記録媒体の容量も圧迫してしまいます。
また、ネットワークカメラの場合は撮影した映像をネットワークに乗せて配信するので、
データサイズが回線の通信速度を上回ってしまう可能性もあります。
そうなると通信や配信に支障をきたしてしまいます。
防犯カメラの確認に必要な画質を保ちつつ、
記録媒体の容量や通信に支障をきたさないデータサイズにするために、フレームレートを落とす必要があるのです。

フレームレートについては弊社姉妹サイトNVRの以下の記事でも詳しくご紹介しています。

■フレームレート(FPS)って何?どのくらいの値にすればいいの?
■フレームレート(FPS)による動画の違いは?

弊社のシステムを使うと、フレームレートと画質をそのままにデータのサイズを10分の1に削減し、
システムの負荷を軽減できます。

■ネットワークカメラ用映像データ圧縮システム

 

防犯カメラのフレームレートの最適な設定は?

防犯カメラの最適なフレームレートの数値は撮影対象物や映像の用途などによって異なります。
例にして最適な設定を紹介していきます。

低フレームレート│一時的な動作の確認や状況の確認など

万が一の事件などの時に一時的な動作を確認するための防犯カメラや、
施設や部屋の利用状況(在室の有無)を確認するためのカメラといった
用途であれば、3~5fps程度のフレームレートの設定で十分です。
特に防犯カメラは常に稼働する必要があるため、
データのサイズが大きくなりがちです。
そのため、フレームレートを低く設定することが多いです。

顔認識している監視カメラ

高フレームレート│AIによる動きの検知や高速で動くものの監視など

防犯カメラで、動画として一連の動きを確認したい場合は24~30fps程度の設定を用いる場合があります。
例えば、弊社ではAIを用いて人間の動作から暴力を検知したり、
歩き方や動作の癖などから人物の判定を行う「歩様判定」を行ったりしています。
このような用途では連続した動きをAIが検知するために高いフレームレートを必要とします。

■防犯カメラのフレームレート。最適な設定値や注意すべき点は?

また、駐車場や交通監視など対象物が高速で動いている場合など、
撮影範囲が狭くて対象物がすぐにフレームアウトしてしまうような場合も高いフレームレートが必要です。
車の速度にもよりますが、10fps以上が必要です。

高いフレームレート設定だと滑らかな映像を撮影できるからといって、
高速に動く対象物を必ずしもぶれなく撮影できるというわけではありません。

動画の鮮明さやブレの有無は、フレームレートだけではなくカメラの露出性能にも左右されます。
防犯カメラの目的や設置場所に合わせ、
解像度や動画の質、データ容量などをみながら用途に合わせたフレームレート設定をおすすめします。

 

まとめ

  • フレームレート(fps)とは、1秒間に何コマの静止画を撮影できるかという設定のこと。
    フレームレート設定が高いと滑らかな映像、低いとカクカクした映像になります。
  • フレームレートが高ければ高いほど良いとは限りません。
    映像は滑らかにはなりますが、その分データサイズが大きくなり、ハードディスクを圧迫したり、
    ネットワーク上での通信に支障をきたしたりする可能性があります。
  • 防犯カメラのフレームレートは用途や状況に応じて設定しましょう。
    一時的な動作を確認するための防犯カメラであれば3~5fps程度で十分です。
    一方で、AIによる検知を行ったり、高速で移動するものを捉えたりするためには10~30fpsが必要です。
  • fpsが高ければ映像のブレがないとも限らないため、
    防犯監視カメラのfpsは必要な用途に合わせた設定で運用しましょう。


防犯カメラのフレームレートについてどのような設定をすればよいか、おわかりいただけましたか?
複雑でよくわからないと思われた方もいるかもしれません。
ご相談承りますので、システム・ケイまでぜひお気軽にご相談ください!

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