IPアドレスとは?種類や確認方法などを解説
こんにちは!
ネットワーク監視カメラとAI画像認識システムのシステム・ケイです。
近年、インターネットが急速に普及し、生活や仕事、趣味などあらゆる目的で当たり前に利用されるようになりました。
その中で、インターネット上の住所とも言われるIPアドレスはとても重要な役割を果たしています。
今回は、IPアドレスとは何か、種類や確認方法などを解説していきます!
IPアドレスとは?
IPアドレスのIPとは、インターネットプロトコルの略で、わかりやすくいうと、ネットワーク上でデータを伝送するためのルールの1つです。送信したデータを正しい順序で再構築したり、送信元と送信先の機器を識別したりなどの役割を担っています。
IPアドレスとは、PCやスマートフォンなど、ネットワークに繋がった機器に割り当てられる識別番号です。
よく「インターネット上の住所」と例えられるように、データの送受信をする際、データの送信先や送信元を識別するために使われます。
ネットワーク部とホスト部、プレフィックスとインターフェースID
IPアドレスは英数字で構成されており、表示形式はドット(またはコロン)で区切られます。例としては、「192.168.1.1」や「2001:db8::1」などがあります。
この英数字の並びには、「どのネットワークに属しているか?」と「そのネットワーク内のどのコンピュータ(またはデバイス)か?」という情報が含まれています。
IPv4の場合は「ネットワーク部」と「ホスト部」、IPv6の場合は「プレフィックス」と「インターフェースID」と呼ばれる構成要素に分けられます。
IPv4、IPv6とは?
「IPv4」「IPv6」とは、どちらもインターネットの通信規格で、「v4」はVersion4、「v6」はVersion6を表しています。
IPv4は32ビットの数字で構成され、ドット「.」で区切られた0から255までの範囲で4グループ10進数で表されます。例えば「192.168.1.1」は、IPv4の表示形式になります。
現在、広く使われているのはIPv4ですが、後述するIPアドレス枯渇問題に対処するため、新しくIPv6が開発されました。
IPv6は、128ビットの数値で構成され、コロン「:」で区切られた8グループの16進数で表されます。例えば「2001:db8::1」は、IPv6の表示形式です。
IPv4のIPアドレス範囲は「0.0.0.0~255.255.255.255」と全部で約43億通りですが、IPv6のアドレス範囲は「0:0:0:0:0:0:0:0~ffff:ffff:ffff:ffff:ffff:ffff:ffff:ffff」約340澗通り(澗=10の36条)と、ほぼ無限と言っていい組み合わせになるため、今後はIPv6が主流となると考えられます。
IPのバージョン | 表示形式とアドレス範囲 | アドレス例 |
---|---|---|
IPv4 |
xxx.xxx.xxx.xxx 0.0.0.0~255.255.255.255 |
192.168.1.1 |
IPv6 |
xxxx:xxxx:xxxx:xxxx:xxxx:xxxx:xxxx:xxxx 0:0:0:0:0:0:0:0~ffff:ffff:ffff:ffff:ffff:ffff:ffff:ffff |
2001:db8::1 |
IPアドレスの枯渇問題
近年の急速なインターネットの普及により、IPv4のアドレスが不足しています。
43億通りのIPv4アドレスに対し世界人口は80億人を突破しており、さらにはPC、スマホ、ゲーム機と一人で複数の機器をインターネットに接続するのが当たり前になってきている状況です。
しかし、IPv4とIPv6には互換性が無く、それぞれ対応したサイトにのみ接続が可能となっています。現在はまだIPv4を使用しているサイトがほとんどで、IPv6に対応したサイトは限られます。
よって、IPv6によるアクセスでは、対応していない多くのサイトが閲覧できないのが現状です。
IPアドレスの種類
ここでは、様々なIPアドレスの種類について解説します。
基本的に、IPアドレスの構造はこのようになります。
グローバルIPアドレスとプライベートIPアドレスの違い
グローバルIPアドレスとプライベートIPアドレスは、インターネットを使うかローカル環境で使うかによって違います。
【グローバルIPアドレス】
世界規模のネットワークであるインターネットに接続する際に割り当てられるIPアドレスです。
アメリカの非営利団体「ICANN」によって世界的に管理されていて、世界中のどのグローバルIPアドレスとも重複しないように割り振られます。
【プライベートIPアドレス】
社内ネットワークなどのLAN(ローカルネットワーク)内で割り当てられるIPアドレスで、「ローカルIPアドレス」とも呼ばれます。
プライベートIPアドレスはそのネットワーク内のみでの機器の識別に使われるため、他のネットワークに重複したIPアドレスが使用されている可能性がありますが、問題はありません。
種類 | 説明 |
---|---|
グローバルIPアドレス |
・インターネット上でのやりとりに必要 ・重複しないようアドレスは一つだけ |
プライベートIPアドレス |
・家庭やオフィスなどの内部ネットワークで活用 ・別のネットワーク内であれば、重複してもOK ・主に内部デバイス(例:パーソナルコンピュータ)に割り当てられる |
動的IPアドレスと静的(固定)IPアドレスの違い
次に、IPアドレスの割り当て方法として動的IPアドレスと静的(固定)IPアドレスというものがあります。
【動的IPアドレス】
ネットワークに接続するたびに新たなIPアドレスが割り当てられるタイプのものです。
一定時間が経過したり、接続をし直す度にIPアドレスが変動します。
一般的にPCやスマートフォンでインターネットを利用する際は動的IPアドレスが割り当てられます。
【静的(固定)IPアドレス】
動的IPアドレスとは対照的に、常に同じIPアドレスで接続するタイプのものです。
社内システムなど、セキュリティを高めるために特定の機器からしか通信できないように設定する場合に使用されます。
IPアドレスの確認方法
グローバルIPアドレスの場合の確認方法
アクセスすると自身が使用しているグローバルIPアドレスを教えてくれるウェブサイトがあり、下記のサイトを利用することで簡単に確認可能です。
プライベートIPアドレスの確認方法
Windows10・11の場合を紹介します。
方法1:コントロールパネルから確認
①コントロールパネルを開く
タスクバーの検索ボックスに「con」と入力して、コントロールパネルをクリック
②コントロールパネル内「ネットワークの状態とタスクの表示」をクリック
③「アクティブなネットワークの表示」欄の「接続:○○○○」をクリック
④「詳細」をクリック
⑤「IPv4 アドレス」の値がプライベートIPアドレスです
方法2:コマンドプロンプトから確認
①タスクバーの検索ボックスに「cmd」と入力してコマンドプロンプトを開く
②「ipconfig」と入力してenterキーを押す
③「IPv4 アドレス」の値がプライベートIPアドレスです
WebサイトのIPアドレスの確認方法
まずはタスクバーの検索ボックスに「cmd」と入力してコマンドプロンプトを開きます。
方法1:nslookup ○○○○(ドメイン名) と入力
こちらがIPアドレスです。
方法2:tracert ○○○○(ドメイン名) と入力
こちらがIPアドレスです。
IPアドレスとプライバシー
インターネットを使用する際、IPアドレスからわかる情報は、「利用しているプロバイダ」のみです。一般的には住所や個人の特定まではできません。しかし、IPアドレスを管理しているプロバイダに限り、IPアドレスから利用者の個人情報全般を特定でき、プライバシーに影響を及ぼすことがあります。
プライバシーを守るためには、 VPN(仮想プライベートネットワーク)やプロキシサーバーを利用して実際のIPアドレスを隠しながらインターネットに接続できたり、閲覧ページの追跡防止機能を備えたブラウザを使用するなどオンラインの行動追跡を最小限に抑えることができます。
まとめ
- IPアドレスとは、「インターネットの住所」と言われ、ネットワークに繋がった機器に割り当てられる識別番号です
- IPv4とIPv6は、インターネットの通信規格、IPアドレスの枯渇問題により、今後はIPv6が主流になると考えられます。
- グローバルIPアドレスはインターネット全体でユニーク、プライベートIPアドレスは内部ネットワーク内でのみ有効です。
- IPアドレスのプライバシーを守るには、VPNやプロキシサーバーを利用しましょう。
IPアドレスについて、理解は深まりましたでしょうか?
もし、お困りのことがありましたら、システム・ケイまでお気軽にご相談ください!