カメラの顔認識の仕組みとは?顔認証と顔認識は違うもの?
こんにちは!
ネットワークカメラとIP監視カメラシステムのシステム・ケイです。
最近のデジタルカメラに続々と搭載されているのが「顔認識システム」。
撮影時に顔を認識してピントを合わせたり、笑顔のタイミングでシャッターを切ったりしてくれる便利な機能です。
今回はそんな顔認識システムについてのお話。
カメラの顔認識システムの仕組みや利用シーン、似てるけどちょっと違う「顔認証」との違いについてご紹介します。
カメラの顔認識システムとは人間の顔を認識・識別する機能
カメラの顔認識システムとは、その名の通り撮影画像の中にある人間の顔を認識するシステムです。
その顔の「性別」「年齢」「気分(表情)」を識別したり、データベースと照合することで個人を識別することもできます。
元々は生体認証技術の中の一つとして開発されたシステムで、そのシステムがデジタルカメラの画像エンジンに組み込まれ活用されるようになりました。
現在ではデジタルカメラや監視カメラのみならず、スマートフォンや携帯電話のカメラ機能にも搭載されるほどポピュラーな機能となっています。
様々なシーンで活用される顔認識システム
顔認識システムが活用されるのは次のようなシーンです。
- スマートフォンで撮影した画像へ美肌加工などを施す
- デジカメでの撮影時に顔を認識し、顔にピントを当てる
- 来店者の年齢や性別を識別し、マーケティングリサーチを行う
- 小売店での万引き防止として特定の人物の顔を認識し追跡監視をする
顔認識システムは犯罪防止や捜査、セキュリティなどのシーンにも利用される汎用性の高いシステムです。
顔認識システムの仕組みとは?
顔認識システムでは、「輪郭」や「目鼻口」の位置を利用して人間の顔を認識しています。
具体的な仕組みについてはメーカによって異なりますが、一般的には各システムで持っている顔情報のデータベースと、画面内にある顔と思われる物体を照合し、眉、目、鼻、口といったパーツと輪郭の位置関係からその物体が顔なのかどうか、登録されている特定の個人の顔なのかどうかを判断します。
そのためサングラスやマスクなどで顔のパーツが隠れている場合、顔の輪郭がわからないような髪型や帽子などをかぶっている場合は顔認識ができない場合があります。
高度な認識システムが続々登場
近年の技術進歩により、次のようなさらに高度な顔認識が可能となっています。
- 特定の個人の顔を追いかける
- 特定の個人の顔を優先してピントを合わせる
- 表情を認識し、笑顔になった瞬間にシャッターを切る
- たくさんの顔を同時に認識、識別する
- 認識した顔の明るさやホワイトバランスを調整する
似てるけどちょっと違う「顔認識」と「顔認証」
「顔認識」と似ているシステムとして「顔認証」があります。
顔認識は、画像から人間の顔を検出し、その顔から「性別」「年齢」「気分(表情)」などを識別するシステムです。
顔認証は、検出した顔を事前に登録したデータと照合して合致させ、特定の個人であることや本人であることを確認するシステムです。
わかりやすく言うと、「顔認証」は顔の識別だけではなく個人を特定し本人確認まで可能な「顔認識」よりさらに高度なシステムというわけですね。
顔認証システムは部屋の入退室やゲートの通行、チケットの転売防止などのための本人確認として利用されることが多くあります。
2017年には羽田空港国際線ターミナルに入国手続きのための顔認証ゲートが設置されました。
パスポートの写真データと照合して顔認証を行い、本人確認作業を円滑に行うことができるようになりました。
まとめ
- 顔認識システムとは撮影された画像の中から人間の顔を検出し、その顔の「性別」「年齢」「気分(表情)」などを識別するシステムです。防犯カメラなどのセキュリティシステムやデジタルカメラ、スマートフォンや携帯電話のカメラなど様々なシーンで活用されています。
- 顔認識システムでは、輪郭と目鼻口といった顔のパーツの位置関係から顔を識別します。近年では技術の進歩により、同時にたくさんの顔を識別したり、特定の個人の顔を識別したままカメラで追ったりなど、より高度な顔認識が可能となっています。
- 「顔認識」と似ているけれどもちょっと違うのが「顔認証」。「顔認証」は検出した顔を事前に登録しているデータと照合することで本人確認を行います。2017年には羽田空港国際線ターミナルで、入国審査用の顔認証ゲートが設置されました。