モジュラーとは?モジュラー型カメラをわかりやすく解説!
こんにちは!ネットワークカメラとIP監視カメラシステムのシステム・ケイです。
ネットワークや通信機器の分野で最近よく聞く「モジュラー」という言葉。
「なんか難しそう」「よくわからない」と感じる人が多いのではないでしょうか。
しかし、上手に使いこなすと様々なことができる可能性を秘めているんです!
今回は、その「モジュラー」の言葉の意味からモジュラー型カメラのメリット・デメリットまでわかりやすく説明します。
モジュラーってなに?
はじめに、「モジュラー(modular)」という単語から見ていきましょう。
モジュラーは「構成要素を組み合わせたもの」という意味です。
電話線やLANケーブルを接続するプラスチックのコネクターである「モジュラージャック」も接続する・結合するという意味で用いられていますね。
工業製品の設計において、共通規格で作られた部品を組み合わせて一つの工業製品になるものを「モジュラー型製品」といいます。また、その構成要素のことをモジュールといいます。
例えば、ハンドル、サドル、タイヤ、ペダルを組み合わせて作る「自転車」、ディスプレイ、OS、CPU、HDD、メモリなどを組み合わせて作る「パソコン」などが代表的なモジュラー型の製品にあたります。
上の図のように自転車は各部品ごとに購入すると自分で組み立てることができますね。このような部品ごとに分けられる製品のことをモジュラー型製品と言います。
モジュラー型の反対の概念としてインテグラル型というものがあります。こちらは「摺り合わせ型」とも呼ばれ、製品をモジュールごとに分けることができない、一体型の製品を指します。
例えば自動車のように、製品ごとに最適設計された部品を調整しながら組み立てて作るものがインテグラル型にあたります。なので私たちが様々な車種の好きな部分を組み合わせて自分好みの自動車を組み立てることはできません。
モジュラー型カメラとは
モジュラー型カメラとは、いくつかの部品を用途に合わせて組み合わせて使用するカメラです。
主にメインユニット(カメラの本体)とセンサーユニット(カメラレンズ部分)をケーブルで組み合わせて使います。
センサーユニット AXIS F1035-E(左) メインユニットAXIS F44(右)
このようにメインユニットとセンサーユニットに分けることができます。
センサーユニットを監視の必要がある場所へ設置し、ケーブルでつないだメインユニットをスペースがある場所へ設置すれば、あまり目立たずにカメラを設置できるというわけです。
防犯カメラや監視用カメラにうってつけですね。
モジュラー型カメラのメリットとデメリット
さて、モジュラー型の意味がわかってきたところで、メリットとデメリットについて考えてみましょう。
モジュラー型カメラは、製品を構成する要素(モジュール)が別々に開発されているため、二つメリットがあります。
①製品のレベルアップ、カスタマイズが容易!
製品の一部のモジュールを高性能の物に交換したり、追加するだけで製品の性能をアップさせたり機能を拡張することができるのが大きな利点です。目的に合わせて部品を選択できるため、モジュラー型カメラは汎用性が高いと言えます。
②モジュールごとの管理でリスクを低減!
修理や保守に関しても同じで、モジュール単位で管理することができるためコストやリスクを分散させることができます。例えば、モジュラー型であれば部品の一部が壊れても、壊れた部品だけを交換して使い続けることができます。
一方、デメリットは、、、
1、各モジュールに汎用性を持っているため、インテグラル型に比べると最適化されていると言えない場合があります。
例えば、車両に搭載するなら車載カメラ、爆発の危険性がある場所には防爆カメラを用いる必要があり、これらはカメラ全体で環境に対して最適化する必要があるので、モジュラー型カメラでは対応できないということです。汎用性というメリットの裏返しですね。
2、メーカーごとにモジュールの規格が違う場合があり、他のメーカーのモジュールを組み合わせることができないことがあります。そのため、各モジュールをよく調べて検討しなければなりません。
モジュラー型カメラでできること
では、実際どういう使い方があるのかモジュラー型カメラの使用例を見ていきましょう。
モジュラー型カメラはあまり目立たせずに設置できるということで、お客様から気づかれにくいように設置したいときに最適な形のカメラです。
ATMの内部への設置が可能だったりバスや警察車両内での使用を推奨していたりします。
目立たないような設置をしたい場合はセンサーユニットに目立ちにくい小型のものを選んで使用します。また、センサーユニットには、屋外対応だったり、人物・車両・物体を検知可能なサーマルカメラだったり、死角なく撮影できる360°カメラだったり、たくさんの種類があり用途に合わせて選ぶことができます。
さらに、一度使用したモジュラー型カメラを他の場所で使用することになった場合、場所によってはカメラが大きすぎる、屋外で使えないなどの不具合が生じることがあります。そんなときにメインユニットは変えずにセンサーユニットだけを小型のものや屋外対応のものに変更することで変更にかかる費用を抑えることができます。
システム・ケイカメラで取り扱いのあるモジュラーカメラ
■システム・ケイカメラでの取り扱いのあるモジュラー型カメラをご紹介します。
AXIS F1004
AXIS社の製品。様々な環境に対応できる柔軟性の高いモジュラー型カメラ
AXIS P1254
AXIS社の製品。希望の撮影方向に回転および傾斜可能で、目立たない監視に最適なモジュラー型カメラ
AXIS F92A01
AXIS社の製品。人物の顔を高い精度で識別する身長計型カメラ
VIVOTEK VC8201-M11
VIVOTEK社の製品。カメラユニットが2つ、魚眼レンズで360度監視可能なスプリットカメラ
用途に合わせてメインユニットとサブユニットを別々に購入することも可能ですが、異なるメーカーの組み合わせはできないのでご注意ください。
モジュラー型カメラのまとめ
- モジュラー型カメラとは、メインユニット(カメラ本体)とセンサーユニット(レンズ部分)を組み合わせるタイプの製品のこと。
- モジュラー型のメリットは、拡張性が高く用途に合わせて好きにカスタマイズできることと、部品ごとに修理やアップグレードができるのでコストやリスクが少なくてすむことです。
- システムケイカメラでもたくさんのモジュール型カメラを取り扱っています!
モジュラー型カメラについて少し理解していただけたでしょうか。