撮像素子とは?役割と要素の詳細について説明します!
こんにちは!
ネットワークカメラとIP監視カメラシステムのシステム・ケイです。
撮像素子(さつぞうそし)という言葉を聞いたことがありますか?
デジタルカメラで写真や映像を撮影した時に、画像データを作るとても大事な部分です。
今回は撮像素子の役割と、各要素の詳細について説明します。
撮像素子とは被写体の光を画像データに変換する部品
デジタルカメラでの「撮影」とは、レンズから入った被写体の光をデジタル画像データに変換して出力することを指します。
撮像素子は、そのデータ変換を行う部品になります。
従来のフィルムカメラで言うと、フィルムの役割ですね。
撮像素子は「イメージセンサー」とも呼ばれ、現在のデジタルカメラのほぼ全てに内蔵されています。
撮像素子の性能が撮影画像の良し悪しに直結する、重要な部品でもあります。
ネットワークカメラの仕様書から撮像素子の詳細がわかる!
ネットワークカメラの仕様書には「撮像素子」について、例えば下記のように表記されています。
「撮像素子:1/4 プログレッシブスキャン RGB CMOS」
それぞれの項目が示す要素は下記の通りです。
・「1/4」・・・・・・・・・・・・・撮像素子サイズ
・「プログレッシブスキャン」・・・走査方式
・「RGB」・・・・・・・・・・・・カラーフィルター
・「CMOS」・・・・・・・・・・・イメージセンサー
各要素は次の通りとなっています。
撮像素子サイズ(1/4~2/3インチ)
撮像素子部分そのものの大きさのことです。
「イメージセンサーサイズ」「画像センサーサイズ」とも言います。
単位はインチで、1/4~2/3インチ程度が一般的です。
撮像素子のサイズが大きいほど光を多く集めて色を詳細に表現することができ、薄暗い中でもきれいに撮影することが可能です。
撮像素子サイズとレンズの大きさで画像の画質が決まる、重要な要素です。
走査方式(インターレース・プログレッシブスキャン)
「走査方式」とはデジタルデータを画像としてディスプレイに表示する方法のことです。
走査方式には2つのパターンがあります。
インターレース方式
1枚の画像を横長に細かく分割し、奇数段目・偶数段目の2回に分けて転送表示する。
動画などの場合は2枚の画像を交互に表示することで、容量を抑えつつ滑らかな動きを表現することができる。
プログレッシブ(プログレッシブスキャン)方式
分割した部分をまとめて1回で転送表示する。
画像の容量は増えるが、画質もインターレース方式と比較して安定しやすい。
動いている被写体を表示する場合、インターレース方式だとちらつきやにじみが出ることがあります。スポーツのゴール写真など「決定的瞬間をブレずに撮影したい」ならプログレッシブ方式の方が向いています。
カラーフィルター(RGB・CMYK)
RGBフィルターは光の中から赤・緑・青の三原色を取り出し、鮮やかな色の映像を作製します。
RGBは色の再現性が高く、カラーフィルターではRGBが一般的です。
CMYK補色系フィルターもありますが、4色データとなり感度と解像度が高くなります。
もちろん解像度が高い方が画質が良くなる傾向にあるものの、近年RGBでも解像度を高める技術が使われていますので、趣味や家族の成長記録などであればRGB系でも十分でしょう。
イメージセンサー(CMOS・CCD)
ここで言うイメージセンサーとは、画像データの出力方法の種類です。
CMOSセンサー
各々のピクセルが独立して電荷の増幅やデジタル変換をする回路を持ち、デジタル信号としてデータを出力します。
CCDセンサー
各々のピクセルの電荷は隣接するピクセルに一斉に転送され、これを繰り返すことで、まるでバケツリレーのように順次外部に信号を出力します。
画像の表現力を左右する感度や画質の面ではCCDが、信号読み出しの速さと消費電力の少なさではCMOSが優れています。
スマホのインカメラやコンパクトデジタルカメラではCMOSが、デジタル一眼レフカメラなどではCCDが主流となっています。
まとめ
- ネットワークカメラの撮像素子は従来のカメラで言うとフィルムの役割。画像データを作る重要な部品です。
- ネットワークカメラの仕様書には撮像素子に関する項目として「撮像素子サイズ」「走査方式」「カラーフィルターの種類」「イメージセンサーの種類」について記載されています。
- それぞれの要素はデジタルデータの画像の良し悪しを左右する重要なものです。仕様書をしっかり読み解いて、カメラの特徴を理解しましょう。