全方位カメラとは?メリットやデメリット、選び方について徹底解説
死角をなくしたいけど、カメラを何台も設置するのはコストがかかる… そんな悩みを解決するのが全方位カメラです。
防犯カメラの一種、「全方位カメラ」は、360°余すところなく撮影できるカメラです。
今回は、そんな「全方位カメラ」について、特長や活用シーンなどを初心者にもわかりやすく解説します!

目次
全方位カメラは360°撮影可能
全方位カメラは「360°カメラ」とも呼ばれ、その名の通り周囲360°をすべて撮影・録画できるのが特徴です。
通常のカメラが一定の視野角しか撮影できないのに対し、全方位カメラは上下左右、製品によっては後方まで広範囲を捉えることができます。
これは、複数の魚眼レンズを組み合わせているためです。
魚眼レンズとは?広角レンズとの違い・特徴・活用シーンを徹底解説
一般のカメラと全方位カメラとの違い
| 全方位カメラ | 一般カメラ | |
|---|---|---|
| 視野角 | 360°(全方向) | 約60~90° |
| 撮影範囲 | 全周囲(上下含む) | 一方向のみ |
| 死角 | ほぼ無し | 撮影方向以外は死角 |
| 撮影方法 | 一度に全方向を記録 | 構図を決めて撮影 |
| 視点操作 | 撮影後に自由に変更可能 | 撮影時のみ |
| 画質 | やや低くなりやすい | 高い |
| 設置台数 | 1台で広範囲をカバー | 複数台必要 |
| 設置・工事コスト | 低い | 導入台数に応じて増加 |
| データ量 | 多くなりやすい | 標準 |
全方位カメラは、一度の撮影で周囲すべての情報を記録できるのが最大の特徴です。
あとから視点を自由に動かせるため、「その場にいるような体験」を再現でき、VRや観光コンテンツなどで特に活躍します。
一方、一般のカメラは「どこをどう切り取るか」を撮影時に決める必要がありますが、その分、画質や自然さに優れた写真を撮りやすいという強みがあります。
目的が「記録」なのか「表現」なのかで選び方が変わるのが大きなポイントです。
全方位カメラのメリット
1台で空間全体の把握ができる
全方位カメラの最大のメリットは、1台で空間全体の把握ができることです。
通常のカメラだと、複数台設置しないと死角が出てしまうような場所であっても、全方位カメラなら、1台で1度に撮影が可能です。
また、全体像の把握のために、何枚も撮った写真を合成処理する必要もありません。
編集で自由に構図を決められる
全方位カメラは撮影時に周囲すべて(360°)を記録しているため、あとから映像や写真を見返しながら、好きな方向・タイミング・自由な画角で切り出すことができます。
これにより、撮影時に細かい構図を気にする必要がなくなり、「その場を丸ごと記録する」という使い方が可能になります。
また、1回の撮影から複数のバリエーションの映像や写真を作れるのも大きなメリットです。
作業効率が向上するだけでなく、現場の全体像を正確に把握し、重要な瞬間を確実に記録することができます。
カメラ台数を減らして、設置費・管理費をまとめて削減できる
一般的な防犯カメラでは、死角を減らすために複数台のカメラを設置し、それぞれ異なる方向をカバーする必要があります。
そのため、カメラ本体の購入費だけでなく、設置工事や配線、管理のコストもかさみやすいです。
また、どの方向を重点的に監視するかを事前に決める必要があり、想定外の方向で起きた出来事を記録できないリスクもあります。
一方、全方位カメラであれば1台で周囲すべて(360°)をカバーできるため、設置台数を減らすことが可能です。
これにより、機器費用・設置費用・メンテナンス費用の削減につながります。
台数が減ることで設置にかかる時間のコストも抑えられるほか、映像管理や運用もシンプルになり、管理負担の軽減にもつながります。
弊社では工場で実績がありコスト削減につながりました。
全方位カメラは「少ない台数で広く確実に監視できる」という点で、効率とコストの両面で優れた選択肢となります。
用途に合わせて表示モードを切り替えられる
- 魚眼モード
- ダブルパノラマモード
- 4分割モード
魚眼レンズで撮影した時のように、円の中に360°すべての映像を映し出すモードです。
全体像が把握しやすい表示形式のため、人の動きや流れを一目でムラなく確認したい場合に適しています。
一般的なカメラを用いたパノラマ画像は、水平方向に画面をずらしながら数枚撮影し、これをつなぎ合わせて作ります。
360°撮影が可能な全方位カメラでは、360°を2分割し、180度の範囲を撮影した横長のパノラマ画像を2つ、縦に並べて表示させる、ダブルパノラマモードがあります。
横長の画像なので、魚眼レンズで撮影した円状の画像に比べると、一度に全体像は把握しづらいです。しかし、通常のカメラで撮影したものを2枚並べてあるような形なので、魚眼レンズで撮影した画像を見慣れていない場合でも使いやすいです。
360°撮影した画像や動画を4分割して表示させるモードです。
通常のカメラを4箇所に設置したときのような表示になります。
ピンポイントで特定の箇所を監視したい場合におすすめのモードです。

全方位カメラのデメリット
データ容量が大きくなりやすい
全方位カメラは一度に広範囲の映像を撮影するため、一般的なカメラと比べて録画データの容量が大きくなる傾向があります。
特に高解像度で長時間行う場合は、保存容量を圧迫しやすく、映像の転送や閲覧時にネットワークへ負荷がかかることもあります。
そのため、導入時には必要な保存容量や通信環境をあらかじめ確認しておくことが重要です。
容量を抑える方法としては、常時録画ではなく人物や車両などを検知したときのみ録画する方法があります。
また、用途に応じて必要な解像度やフレームレートを設定することも有効です。
映像に歪みが生じることがある
全方位カメラは広い範囲を一度に撮影するため、魚眼レンズを使用しているモデルが一般的です。
そのため、映像の端に近づくほど直線が曲がって見えたり、人物や物体の形状が実際とは異なって見えたりする場合があります。
近年の全方位カメラには歪み補正機能が搭載されているものもありますが、完全に歪みをなくせるわけではありません。
特に、人物の顔や車両の形状などを詳細に確認したい場合は、映像が見づらく感じられることがあります。
また、補正処理を行うことで画質が低下したり、映像の一部が引き伸ばされたように表示されたりするケースもあります。
その点、SK VMS(映像管理システム)の歪み補正機能を使用すれば、通常のカメラで撮影したような映り方で映像を確認できます。全方位カメラ特有の歪みを気にすることなく、人物の顔や物体の形状を自然な見た目で把握できるため、細部の確認が必要な用途でも安心して活用できます。
SK VMS(映像管理システム)
全方位カメラを導入する際は、広範囲の状況把握を重視するのか、細部まで鮮明に確認したいのかを明確にし、用途に応じてカメラを選ぶことが重要です。
死角を完全になくせるわけではない
全方位カメラは1台で広範囲を撮影できるため、一般的なカメラと比べて死角を大幅に減らすことができます。
しかし、死角を完全になくせるわけではありません。
例えば、カメラの真下や設置場所の周辺にある柱、壁、棚などの障害物によって視界が遮られ、映像を確認できない範囲が発生する場合があります。
また、設置位置が適切でないと、本来監視したいエリアが見えにくくなったり、人物や物体が小さく映って詳細を確認しづらくなったりすることもあります。
そのため、全方位カメラの性能を十分に活かすには、設置環境を事前に確認し、必要に応じて複数台のカメラを組み合わせることも検討することが重要です。
全方位カメラの設置場所と利用シーン
全方位カメラは1台で広範囲を撮影できることが大きな特長です。
しかし、その性能を十分に活かすためには、設置場所を慎重に選ぶ必要があります。
コンビニやアパレルショップなどの小売店
しかし、全方位カメラであっても、商品の陳列棚のように背の高いものがあると、その陰が死角になるため店内全体をカバーするには複数台の設置が必要になることもあります。
店内よりも出入り口や店舗外の撮影に向いている場合も多く、用途に合わせた設計が重要です。

駐車場
ただし柱が多い屋内駐車場の場合は、死角になる場所も多くなります。
そのため、駐車場に設置する際は、全体が見える位置だけでなく、出入口にも設置することをおすすめします。
屋外設置の場合は、防水・防塵機能付きのものがよいでしょう。

銀行
窓口周辺やATMコーナーなど、離れた場所を1台で同時に監視可能です。
また、万が一トラブルや不審な行動が発生した場所でも、録画映像から後で視点を自由に切り替えて確認できるため、どの位置で何が起きていたかを詳細に追跡することができます。

物件や店舗PRにも活用できる
例えば、不動産物件の室内紹介を目的とした使用や、店内紹介を目的とした使用が挙げられます。
従来の紹介画像によくある、広告用に撮影した見栄えのよいところだけを切り取ったものとは異なり、全方位カメラなら、ありのままに映し出せるため、見る側に信頼感を与えることが可能です。

利用シーンに合わせた機能があるものを選ぼう
ひと口に防犯カメラ・監視カメラといっても、その利用シーンはさまざまです。
屋外で使用するなら、防水機能や防塵機能は必要でしょうし、夜間も撮影したいなら、暗い場所でも撮影可能かが重要になります。
また、防犯カメラには映像だけ撮影するものというイメージが強いかもしれませんが、音声も録音可能な全方位カメラもあります。
例えば、契約を交わす場所では、「説明があったかなかったか」で顧客とトラブルになることがあります。
そのような場所では、録画だけでなく、録音も可能なタイプがよいでしょう。
おすすめ全方位カメラ3選
FE9380-HV:場所を問わず活躍!
VIVOTEK社の製品で最新の動画圧縮方式であるH.265に対応しています。解像度は5Mピクセルです。
完全な暗闇でも広範囲を鮮明に撮影することが可能です。
防水・防塵機能に加え、耐衝撃性に優れているので場所を問わず活躍します。
VIVOTEK CC9381-HV-V2 :広範囲でクリアな映像!
VIVOTEK社の製品で180度のパノラマビューに対応しており、広範囲を1台で監視することができます。解像度は5Mピクセルです。
AIによる人物・車両検知機能を搭載しており、店内の混雑状況の把握や駐車場での設置に適性があります。
また、赤外線照明により夜間の撮影にも対応しています。
防水・防塵性能に加え、耐衝撃性能も備えているため、屋内外を問わずさまざまな場所で活躍します。
AXIS M4328-P:屋内対応の魚眼カメラ!
AXIS社の製品で、180°または360°の パノラマビューに対応しており、死角のない広範囲監視を実現します。
解像度は12Mピクセルです。
Axis LightfinderとForensic WDRを搭載しているため、厳しい照明環境や暗闇に近い色でも鮮明な映像を撮影が可能です。
また、コンパクトな設計のため、環境に溶け込むことができます。
赤外線LEDカメラ AXIS Lightfinderのこと ~素人目線でまとめます!!カメラの世界~
▼WDRの詳しい説明はこちら
WDR(ワイドダイナミックレンジ)とは?
まとめ
- 全方位カメラ(360°カメラ)とは、1台で360°の画像や動画が撮影できるカメラ。
- 1つの視点から全体が監視できるので、人の動きや流れを確認するのに向いています。
- 様々な動作モードがあり、用途に合わせて最適な監視ができます。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
全方位カメラの特徴や注意点についておわかりいただけたでしょうか?
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