全方位カメラってなに?特徴と利点について

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基礎知識 —

こんにちは!
ネットワークカメラとIP監視カメラシステムのシステム・ケイです。

360度余すところなく撮影できる全方位カメラは、防犯をはじめとした、さまざまなシーンで活躍します。
全方位カメラとはどんなカメラなのか、特徴やメリットについて詳しく解説していきます。

全方位カメラは360度撮影可能

全方位カメラは、360度カメラとも呼ばれ、その名の通り360度余すところなく撮影と録画ができるものです。

通常のカメラだと、一定の角度の内側しか撮影できませんが、全方位カメラであれば、上下左右、カメラによっては後方までも撮影可能です。
全方位の撮影が可能なのは、カメラの中に複数の魚眼レンズが搭載されているからです。

 

全方位カメラは1台で空間の全体像把握ができる

通常のカメラだと、複数台設置しないと死角が出てしまうような場所であっても、全方位カメラなら、1台で1度に撮影できます。全体像の把握のために、何枚も撮った写真を合成処理する必要もありません。

設置するカメラの台数が削減できるため、コストカットにつなげられるメリットがあります。
全方位カメラは、人の動きや流れを確認する用途に向いています。

 

用途に合わせて表示モードを切り替えられる

全方位カメラには、通常「魚眼モード」、「ダブルパノラマモード」、「4分割モード」の表示形式があり、撮影した動画をどのように表示するかを使い分けられます。

魚眼レンズは、広い範囲を撮影するために被写体を歪ませて写しますが、全方位カメラでは、コンピューターで歪みを補正処理することで、歪みのない画像にして表示することも可能です。

 

魚眼モード

魚眼レンズで撮影した時のように、円の中に360度すべての映像を映し出すモードです。全体像が把握しやすい表示形式のため、人の動きや流れを一目でムラなく確認したい場合に適しています。
■カメラ一台で広範囲の監視が可能に!魚眼レンズ(全方位)カメラの活用方法とは

ダブルパノラマモード

一般的なカメラを用いたパノラマ画像は、水平方向に画面をずらしながら数枚撮影し、これをつなぎ合わせて作ります。360度撮影が可能な全方位カメラでは、360度を2分割し、180度の範囲を撮影した横長のパノラマ画像を2つ、縦に並べて表示させる、ダブルパノラマモードがあります。

横長の画像なので、魚眼レンズで撮影した円状の画像に比べると、一度に全体像は把握しづらいです。しかし、通常のカメラで撮影したものを2枚並べてあるような形なので、魚眼レンズで撮影した画像を見慣れていない場合でも使いやすいです。

4分割モード

360度撮影した画像や動画を4分割して表示させるモードです。通常のカメラを4箇所に設置したときのような表示になります。ピンポイントで特定の箇所を監視したい場合におすすめのモードです。

全方位カメラ 用途に合わせた動作モード機能

 

全方位カメラの種類:全天球カメラと半天球カメラ

全方位カメラには、全天球カメラと半天球カメラがあります。これはカメラの形状で見分けられます。レンズを覆うパーツが球状なら全天球カメラ、半球状なら半天球カメラです。

全天球カメラは、レンズがカメラの前後に向けて搭載されており、カメラの正面側の360度だけでなく、背面側の360度も撮影可能です。例えば、手持ちの全天球カメラの場合は、撮影者自身の姿も録画されることになります。

一方で、壁や天井に直接設置するカメラは、半球状です。その形から、半天球カメラと呼ばれます。手で持つタイプの半天球カメラの場合は、撮影者自身や三脚が映りません。景色だけ撮影したい場合や180度のパノラマ撮影がしたい場合に適しています。

全天球カメラも半天球カメラも、設置場所からの全方位が撮影可能な点では同じです。そのため、どちらも全方位カメラと呼ばれます。

 

全方位カメラの利用シーン

全方位カメラは、防犯カメラとして採用されることが多いです。主な利用シーンを紹介します。

コンビニやアパレルショップなどの小売店

出入口や天井に設置することで、人の動きが把握しやすくなります。しかし、全方位カメラであっても、商品の陳列棚のように背の高いものがあると、その陰が死角になってしまいます。
画角としては網羅できていても、死角の関係で複数台の設置が必要になることもあります。どちらかと言えば店内よりも出入口やお店の外を撮影する方が適しているでしょう。
ストアの監視カメラ

 

駐車場

駐車場に全方位カメラを設置すれば、盗難や車上荒らしなどの防犯対策に効果的です。
柱が多い屋内駐車場の場合は、死角になる場所も多くなります。
そのため、駐車場に設置する際は、全体が見える位置だけでなく、出入口にも設置することをおすすめします。
屋外設置の場合は、防水・防塵機能付きのものがよいでしょう。
駐車場

 

銀行

背の高いものが多くない銀行は、全方位カメラの特長 を活かせます。窓口周辺やATMコーナーなど、離れた場所を同時に監視可能です。
銀行窓口

 

物件や店舗PRにも活用できる

壁や天井に設置するものではなく、手持ちタイプの全方位カメラで撮影した画像をPRに使用するケースが増えてきました。例えば、不動産物件の室内紹介を目的とした使用や、店内紹介を目的とした使用が挙げられます。
従来の紹介画像によくある、広告用に撮影した見栄えのよいところだけを切り取ったものとは異なり、全方位カメラなら、ありのままを映すことになるので、見る側に信頼感を与えることが可能です。
パノラマ内見

 

利用シーンに合わせた機能があるものを選ぼう

ひと口に防犯カメラ・監視カメラといっても、その利用シーンはさまざまです。屋外で使用するなら、防水機能や防塵機能は必要でしょうし、夜間も撮影したいなら、暗い場所でも撮影可能かが重要になります。

また、防犯カメラには映像だけ撮影するものというイメージが強いかもしれませんが、音声も録音可能な全方位カメラもあります。例えば、契約を交わす場所では、「説明があったかなかったか」で顧客とトラブルになることがあります。そのような場所では、録画だけでなく、録音も可能なタイプがよいでしょう。

 

現在売り出し中の全方位カメラを3つ紹介!

全方位カメラは、利用シーンに応じて選ぶ必要があります。とはいえ、たくさんの種類があるので、どれが合っているか、判断しづらいこともあるでしょう。ここでは3つの全方位カメラについて、主な特徴を紹介します。ぜひカメラ選びの参考にしてください。

FE9380-HV:場所を問わず活躍!

VIVOTEK FE9380-HV

VIVOTEK社の製品。最新の動画圧縮方式であるH.265に対応しています。解像度は5Mピクセルです。完全な暗闇でも広範囲を鮮明に撮影可能です。防水・防塵機能に加え、耐衝撃性に優れているので場所を問わず活躍してくれます。

詳細ページはこちら

CC9381-HV:暗いところの撮影に最適

VIVOTEK CC9381-HV

こちらもVIVOTEK社の製品です。基本的な性能はFE9380-HVと同様ですが、大きな違いは暗所での撮影能力です。FE9380-HVは暗所撮影時の赤外線の照射距離が最大10mなのに対し、CC9381-HVは最大15mとなっています。暗い場所での撮影にはぴったりと言えます。しかし、防水や防塵機能は搭載されていないので、屋外で使用する場合は、屋根がある場所に限られます。

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M3068-P: 小型で室内になじむ

AXIS M3068-P

AXIS社の製品です。小型なので小さな店舗で使用しても違和感がありません。動画圧縮方式であるH.265に対応しており、暗い場所でも撮影可能です。環境に配慮した素材で作られており、PVCは不使用で再生プラスチックを原料として71%使用しています。

通常は白のボディですが、黒のケース、煙探知器型ケース、耐衝撃ケースなど、オプションのケースも用意されています。また、周囲に溶け込むように再塗装も可能です。

詳細ページはこちら

 

全方位カメラは、1台で360度の画像や動画が撮影でき、監視カメラとして非常に使い勝手のよいものです。店舗やオフィスなど、高い防犯性が求められる場所で大きな効果を発揮します。

システム・ケイでは、さまざまタイプの全方位カメラをご用意しております。
お客様のご利用シーンに合わせた全方位カメラのご提案も可能ですので、ぜひお気軽にご相談ください。

 

全方位カメラってなに?特徴と利点について まとめ

  • 全方位カメラ(360度カメラ)とは、1台で360度の画像や動画が撮影できるカメラ。
  • 1つの視点から全体が監視できるので、人の動きや流れを確認するのに向いています。
  • 様々な動作モードがあり、用途に合わせて最適な監視ができます。
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    最後までお読みいただき、ありがとうございました。

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