ネットワークカメラはここ数年でどれほど性能が進化したのか
こんにちは!
ネットワークカメラとIP監視カメラシステムのシステム・ケイです。
1996年に世界初のIPカメラが発売されてから、
ネットワークカメラの機能や性能はどんどん進化(新化)をしています。
性能の向上に比例して利用も増加し、
2013年度の出荷台数ではネットワークカメラがアナログカメラを逆転!
今なお進化し続けるネットワークカメラの最新性能と、現在に至るまでの進化の道のりをご紹介します。
画素数、画像解像度が大幅アップ!VGAから4Kへ
1990年代にネットワークカメラが登場した時、
画像サイズはCIF(352×288)の10.1画素からのスタートでした。
その後、半導体プロセスや画素圧縮技術の進化・向上により、画素数が大きく向上します。
約30万画素のVGA(640×480)やD1(720×486)、更に高画質のHD(1280×720)約100万画素、フルHD(1920×1080)約200万画素が続々と登場。
現在は100万~200万画素程度がスタンダードとなっています。
近年では更に画質が向上し、4K対応のネットワークカメラも開発されています。
4Kとは4kUltraHDの略で、画素数は約800万画素(3840×2160)。
フルハイビジョンと比較しても、その画素数はなんと4倍!
今まで以上に離れた場所からの鮮明な監視を可能にし、
監視カメラの設置台数を増やさずに広範囲&詳細を監視できるようになりました。
動画圧縮技術の新規格「H.264」が主流に
デジタル映像データを送信するための動画圧縮技術も大きく進歩しています。
当初はJPEGを連続化した「Motion-JPEG」が多く使われていましたが、現在はネットワーク帯域とサーバー容量削減のため、更に高い圧縮技術が開発されています。
2002年頃には「MPEG-4」、2008年ころには「MPEG-4AVC / H.264」が登場し、H.264は画質を低下させることなく従来のMotion-JPEGよりもファイルサイズを80%以上、MPEG-4と比較しても50%以上縮小できます。
画像圧縮技術の向上により、画素数やフレームレートを向上させた高品質の映像データを扱うことができるようになりました。現在、H.264よりも更にデータ圧縮率の高い 「H.265」の市場導入が始まっています。
ネットワークカメラの課題、ライブ映像の伝送遅延も進歩
ネットワークカメラでの監視は、映像撮影からモニター表示までの間に①画像圧縮→②デジタルデータ伝送→③圧縮データの伸長という行程が入るため、どうしても遅延が発生します。
複数台のカメラを同時に閲覧したり、画素数やフレームレートが上がるとその分データ量が大きくなり遅延が大きくなってしまいます。
この映像遅延はネットワークカメラの性質上避けて通ることはできませんが、画像圧縮・伸長技術と伝送速度の向上により少しずつ改善してきています。
今後更なる伝送遅延改善を目指して技術開発が進んでいます。
ネットワークカメラの進化 まとめ
・現在ネットワークカメラの画素数は100万~200万画素程度が標準的。4K対応カメラも登場。
・画素数やフレームレート向上と切っても切れない関係の画像圧縮技術。Motion-JPEGからH.264、H.265へ進化。更に大きな画像データを利用することが可能に。
・ライブ映像の伝送遅延はネットワークカメラの課題の一つ。画像圧縮技術や伝送速度の向上で改善を目指し、新たな技術開発が進んでいます。
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