光学ズームとデジタルズームの違いと特徴
こんにちは!
ネットワークカメラとIP監視カメラシステムのシステム・ケイです。
デジタルカメラの商品説明で良く見かける「光学ズーム〇倍!」「デジタルズーム〇倍!」。
今回は光学ズームとデジタルズーム、この2つのズーム機能についてのお話です。
この2つの違いや、それぞれのメリットデメリットをご紹介します!
そもそもズームってどんな機能?
ズームとは被写体を拡大・縮小して撮影することを言います。
広角から望遠まで連続的に好きなサイズで撮影ができる機能のことです。
一般的なデジタルカメラでは「光学ズーム」と「デジタルズーム」の2つのズーム機能があります。
光学ズームとは
レンズを動かして焦点距離を変化させ、画質は綺麗なまま被写体を実際に大きく撮影します。
虫眼鏡を近づけたり遠ざけたりして物を大きく見るのと同じ仕組みです。
昔ながらの普通のカメラ(銀塩カメラ)や望遠鏡も同じですね。
光学ズームのメリット
画像を実際に大きくして撮影するので、拡大して撮影しても画像は拡大前と変わらずキレイです。
文字や人物の顔もしっかり確認できます。
光学ズームのデメリット
ズーム率が高くなると、その分カメラやレンズが大きく高価になります。
高いズーム率で撮影すると撮影範囲が狭くなります。
デジタルズームとは
デジタルズームでは光学ズームとは違い、実際に撮影する画像のサイズは変わりません。
撮影した画像の一部を切り取ってコンピュータ処理で補完拡大することで、まるで望遠で撮影したかのように大きくみせることができます。
トリミング(画像の切り出し)の処理をカメラの内部で行っているイメージです。
元の画像の大きさは変わらず、その一部をコンピュータ処理で引き延ばしているので、大きく引き延ばすほど画素数が減り画像が荒くなります。
デジタルズームのメリット
デジタルズームはレンズを動かすことなくコンピュータ処理で拡大できるため、高倍率の機能を搭載していてもカメラやレンズのサイズがコンパクトのままですみます。
ズームの際にレンズが動かないので、故障が少ないのもメリットですね。
さらにデジタルズームと光学ズームと組み合わせることで更に高いズーム率で撮影をすることができます。
例えば光学ズーム3倍とデジタルズーム10倍を組み合わせると、なんと30倍!
レンズやカメラのサイズを変えずに、かなり遠くまでしっかり撮影することができます。
デジタルズームのデメリット
元々の画像は変わらないので、ズーム倍率を高くすればするほど画像が荒く、不鮮明になります。
最近では、引き伸ばして荒くなった画像の輪郭を整える補完機能も進化してきていますが、光学ズームと比べズーム時の画像の劣化は避けられません。
デジタルズームだけで高倍率ズームを行うのではなく、光学ズームの補完として使用するのがおすすめです。
光学ズーム・デジタルズームの上手な使い方
光学ズームは画像を実際に大きく撮影してくれるので、文字や人物など細かい部分の確認が必要な場合などに最適です。
デジタルズームは映像の一部を拡大する場合に利用します。
録画データは拡大されず、閲覧中の映像のみ拡大します。
また、光学ズームとデジタルズームを組み合わせることで、レンズやカメラの価格やサイズを抑えたまま更に高いズーム率撮影することもできます。
光学ズームの使用例
店舗レジ周り⇒お客様の顔やお金の種類を確認
駐車場⇒車のナンバーや運転手の顔を確認
デジタルズームの使用例
工場⇒作業ラインや作業員の手元の作業まで確認
光学ズームを使用しているネットワークカメラ
光学ズームを使ったネットワークカメラは、以下の3種類があります。
設置場所や使用目的に合わせて選ぶと良いですね。
①バリフォーカルレンズ
手動でズーム率を変更できる。
高い天井や広い工場など、カメラから撮影対象までの距離がある場合に利用します。
②リモートズーム
PCやスマートフォン等でズーム率を変更できる。
高所設置など、設置後のズーム率微調整が難しい場合に利用。
③PTZカメラ
PCやスマートフォン等でズーム率やカメラの向きを変更できる。
広い駐車場など、少ないカメラ台数で監視する場合に利用。
少ない台数のカメラで広い範囲を監視したい場合、ズーム機能は必須です。
用途や目的に合わせてズームの種類と倍率をチェックしてくださいね。
まとめ
・光学ズームは実際に大きく撮影しているので画像が鮮明。
・デジタルズームは元画像の一部を引き延ばして大きくしているので、ズーム率によっては画像が荒くなる。
・光学ズームとデジタルズームを組み合わせることで更に高いズーム率で撮影することができる。
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