サーマルカメラについて

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基礎知識 —

こんにちは!
株式会社システム・ケイ新人のクッキーです。

皆さん、サーマルカメラはご存じですか?
たまにテレビのバラエティ番組などで見かけることがあるので、
どんなカメラか知っている方もいらっしゃるかもしれません。

しかし、監視カメラとしてのサーマルカメラがどの様な特徴を持ち、
どのような場面で使われているのかは、あまり知らないのではないでしょうか。

今回は、サーマルカメラの仕組みや特徴、利用シーンなどについて簡単にご紹介していきます。

 

サーマルカメラってどんなカメラ?

サーマルカメラは、サーマル(thermal:熱の)の名前の通り、
熱を検知することのできるカメラ
です。

サーマルカメラの映しだす映像は、熱画像(サーモグラフィ)と呼ばれ、
人やモノの温度が高いところは赤く、低いところは青く表示されます。
これにより、温度計で測るようなある一点の温度ではなく、
モノ全体の面の温度を計測することができます。

▼当社カメラサイトで扱っているサーマルカメラ AXIS Q1942-E

サーマルカメラってどんなカメラ?

サーマルカメラで撮影した社内の風景です。
蛍光灯やエアコンなど、熱を発しているものは赤く表示されています。
手前で見切れているのが私です・・・

 

サーマルカメラの仕組みは?

サーマルカメラは熱を検知するカメラではありますが、
直接モノに触れて温度を測る温度計などとは、全く異なる方法で温度を計測します。

温度のある人やモノは全て、「遠赤外線」という目に見えない光を発しており、
サーマルカメラにはその遠赤外線を検出するセンサーが搭載されています。
遠赤外線は、温度が高くなるほどそのエネルギーが強くなるという特徴があり、
サーマルカメラのセンサーは遠赤外線の強弱を検知することで、
モノの温度を計測することができます。

そして、計測した温度に合わせ、画像処理で色を付けることで、
視覚的に温度の分布が解り易いサーモグラフィを表示しています。

以上が、サーマルカメラの簡単な仕組みになります。
重要なのは、サーマルカメラは温度ではなく遠赤外線を検知するカメラである、という所です。

 

サーマルカメラの特徴は?

次に、サーマルカメラの特徴について見ていきたいと思います。

温度を計測できる

これは先ほどから何度も話に出ていますね。
温度計などでは計測の難しい、広い範囲の温度を計測することができます。
 
もう少し詳しいことを言えば、サーマルカメラの映すサーモグラフィは「映像」なので、
撮影しているモノの温度の変化をリアルタイムに確認することができます。
高速で動く物体の温度の変化や、急激な温度変化を瞬時に把握するのは、
サーマルカメラ以外には難しいことになります。
 

真っ暗闇でも問題なく撮影が可能

 
サーマルカメラには、撮影の為の光源が一切必要ありません。
通常のカメラは、物体に当たって跳ね返った光を捉えることで、映像を撮影しています。
そのため、撮影には必ず光源が必要となり、その光源が少なければ少ないほど、
ハッキリとした映像を映すことは難しくなります。
 
しかし、サーマルカメラが捉える遠赤外線は映したい物体自身が発している光の為、
映像を映すのに一切の光源を必要としません。
つまりサーマルカメラは、一切の光源が無い真っ暗闇でも、
反対に逆光など明るすぎる場所でも、関わりなく安定して映像を撮影することができます。
 

透過性能が高い

 
遠赤外線は、通常の光と比べてより物体をすり抜ける性質が強いという特徴を持っています。
そのため、サーマルカメラは霧や煙で視界が悪い状況でも、
その向こう側の物体をハッキリと捉えることが可能です。
 

何km先も撮影することができる

 
サーマルカメラの検出範囲は、通常のカメラに比較して、
圧倒的に長距離であることが特徴になります。
 
型番やレンズの性能で大きく左右されますが、人間の大人くらいであれば、
短くとも200mからカメラによっては20kmまで検出することのできるものも存在します。

 

どの様な用途に使う?

サーマルカメラには様々な用途が存在します。

国境警備、海上監視

サーマルカメラの暗視性能と長距離監視性能は、
障害物が少なく、かつ夜間の警戒が重要な国境警備や海上監視に適しています。

霧や雨など視界が悪い環境でも安定した監視が可能になる為、
夜間、悪天候に紛れている侵入者や、密輸船などを素早く察知する際に、
サーマルカメラは力を発揮することができます。
 

工場や電気施設の機械監視

サーモグラフィによる熱検知により、工場、電気施設の機械を監視し、
異常発熱を検知することで、故障や火災の危険を素早く察知することができます。

これらの他にも、研究目的での使用や、ガス漏れの検知、救難・救助など、
様々な場面で、サーマルカメラは使用されています。

 

赤外線LED搭載カメラとサーマルカメラ

これは余談になりますが、サーマルカメラとよく混同されがちなカメラに、
赤外線LED搭載のカメラがあります。
これは、よく「赤外線カメラ」と呼ばれることがあり、赤外線を捉えるサーマルカメラと勘違いする原因になりがちです。

赤外線LED搭載のカメラの特徴は、カメラ自身に近赤外線を放射するLEDが搭載されている所にあります。
カメラ本体は、通常の光学カメラとあまり変わらないのですが、
周りが暗くなった時にナイトモードに切替え、LEDから発した近赤外線の反射をカメラが捉えることで、夜間でも鮮明な映像を撮影することができます。

▼当社カメラサイトで扱っている赤外線LED搭載カメラ SK-Camera SKB10
レンズの周りに赤外線LEDが取り付けられていることが解ります。

このカメラのサーマルカメラとの違いは、遠赤外線を捉えることが出来ない点にあります。
遠赤外線と違い、近赤外線は物体自身からは放射されないので、
赤外線LED搭載カメラが夜間の映像を捉えるには、
カメラ本体に、赤外線の光源を搭載する必要がある訳です。

その為に、サーマルカメラの様に、熱検知や長距離監視は行うことができませんが、
日中は通常のカメラとして使用できる点と、サーマルカメラに比べて安価である点が特徴になります。

 

まとめ

・サーマルカメラは遠赤外線の強弱を捉えることで、温度の違いを計測するカメラ
・撮影に光源を必要としないので、真っ暗闇でも安定して長距離監視が可能になる
・国境警備や海上監視、設備監視などの場面で活躍している
・赤外線LED搭載のカメラとサーマルカメラは全く別の仕組みで映像を捉えている